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PLTは環境省「環境教育の指導者を育成認定している事業」に登録されています。
ERIC国際理解教育センターはPLTの日本事務局です。
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Project Learning Treeは「木と学ぼう」と訳されていますが、いまではPLTの略称で全国的に知られるようになった環境教育プログラムです。
Project Learning Tree(プロジェクト・ラーニング・ツリー)の背景
ProjectLearningTree®(PLT)は、アメリカ合衆国で最も普及している環境教育プログラムです。SFI(Sustainable Forestry Initiative 持続可能な森林イニシャティブ)による事務局運営のもと、全米各州にコーディネーターと運営委員会がおかれ、指導者の養成にあたっています。幼稚園から12年生までの若者と協力する教師やその他の教育者、保護者、コミュニティリーダー向けに設計された、受賞歴のある環境教育プログラムです。
SFIのミッション・使命
森林に焦点を当てたコラボレーションを通じて持続可能性を推進することです。
SFIのビジョン
持続可能な方法で管理された森林を大切にし、その恩恵を受ける世界を広げることです。
海外でもカナダ、スウェーデン、フィンランド、メキシコ、そして日本などで30万人以上の教育関係者と1200万人以上の子どもたちがプログラムに参加しています。1977年に初めて現場で実践が試みられて以来、改定を重ねてきました。調査や研究結果からも、PLTが大変効果的な方法であることが確かめられています。参加者も、このカリキュラムが広く活用されていくだろうと期待の声を寄せています。
PLTのめざすもの
幼稚園児から高校生までを対象として、子どもたちが身のまわりの環境に目を向け、自分たちが環境に及ぼしている影響や自分たちの果たすべき責任について考え始める、と同時に、環境の利用や保全に関して充分な知識を持って決断できる技能や知識、さらには、自分たちで考えたことを行動に移せる自信までも身につけていくよう手助けすることです。
PLTは誰にでも、すぐできます。
1.3.2.1
学ぶ側にとって自分たちの周りの複雑な環境について、何を 考えるべきか(考える内容)ではなく、いかに考えるか(考え方)について学べます。教室で学んだことがらや修得した技能が、自分たちの周りの世界と実際にどのように関連しているかが理解できるようになります。前向きに問題を解決したり、批判的思考や評価、また調査をしたりするのに必要な技能を伸ばせます。なんといっても、楽しく学べることです。
教える側にとって理科、数学、国語、社会など様々な教科で効果的に学習できる、175以上もの活動事例がわかります。子どもたちがいきいきと学習に参加する、今すぐ実践可能な『PLT活動事例集』が手に入ります。
PLTは環境省「環境教育の指導者を育成・認定している事業」に登録されています。
PLTについてもっと知りたい場合はERIC(PLT日本事務局)にお問い合わせください。
構成主義 Constructivism
学習についての構成主義理論とは、生徒が、それまで持っていた理解に新たな発見を付け加えて、新しい理解に至るという考えです。学習理論の専門家たちは、生徒の持っている世界観が、自然現象についての科学的な新しい説明を統合していく力に大きな影響を与えることを発見しました。PLTの改訂版は、教師が、生徒を新しい発見と科学的理解へと導くと同時にクリティカルシンキングと創造的な問題解決のスキルを身につける手助けができるものになっています。
全体言語 Whole Language
教える時に、全体言語へのアプローチをとるということは、生徒がつまみぐい的にあれこれ学ぶのではなく、ホリスティックに教えられるということです。これは、単なる情報のピースを授受するのではなく、つなぎとなるテーマ、概念的理解、クリティカルシンキング・スキルに重きを置くことで可能になります。生徒は経験学習に関連した作文や口頭での発表などの言語的な活動を活発に行います。PLTのプログラムには効果が高く、実証された教授手立てが活用されています。その一つが、協同学習Cooperative Learningであり、問題解決学習Problem Solvingです。
協同学習 Cooperative Learning
協同学習アプローチは、単なる「グループ作業」のテクニック以上のものです。生徒は、協力して学問的あるいは非学問的な課題に取り組むことを通して、大切な社会的スキルを身につけるのです。
問題解決学習 Problem Solving
学習において問題解決的アプローチをとるということは、問題が何かを判断する、望ましい成果は何かを決定する、可能な問題解決の選択肢を出す、手立てを選択する、解決を検証する、成果を評価する、ステップを改善しくり返す、新しい問題を予測するなどのスキルの学習を促進します。
PLTと質の高い環境教育との関係
1976年の最初から、PLTはよい環境教育のモデルとなってきました。PLTの創始者のひとりであり、カリフォルニア教育長の環境教育主任であったルドルフ・J.H.シェーファーは次のように言っています。「教材を教員と資源管理の専門家とで作ること、事実を正確に、片寄らずに把握することが同意されました。当初からわたしたちは生徒が「何を考えるかではなく、どう考えるかを学ぶ」ことを助けるのが目標であると同意していました。この目標は今日も真実であり、すべてのPLTの教材開発をいまも導いています。
PLTのPreK-12用のカリキュラム補足的教材には、没頭できる、ハンズオンのある授業案を教育者たちに提供します。そしてそれらは生徒の環境リテラシーを高めることが証明されているのです。アクティビティは環境問題に関わる経済政治生態系そして社会的諸側面をカバーしています。
北米環境教育連盟North American Association for Environmental Education (NAAEE)は質の高い環境教育教材を開発し、選択するためのガイドラインを確立しました。質の高い教材の6つの特徴は以下のようなものです。
◆ 公正さと正確さ
◆ 深み
◆ スキルの向上
◆ 行動化
◆ 教授法の確実性
◆ 使いやすさ
PLTのアクティビティは、NAAEEによってレビューされ、そしてその6つの基準を満たすものであることがわかりました。PLTはNAAEEの出版物「環境教育コレクション教育者のための教材レビュー第一巻」に紹介されています。
最初に出版された『木と学ぼう PreK-6』とはどこがどう違うのですか?
1993年の大改訂で、PreK-8の幼稚園前から中学二年生ぐらいまでを対象にした、5つの概念を教える96のアクティビティ・ガイドになりました。トピックを教えるより、概念を教えることを教育的指導者に意識づけることで、より応用力のある学びにつながります。また2006年の改訂では、インターネットなどの情報リテラシー、読書の奨めなどが充実した他、#12 侵入種、#84 地球の気候の二アクティビティを追加し、視野が地球規模の環境教育へと発展しました。
○ 多様性、相互依存性、システム、構造とスケール、変化のパターンという概念によって環境を読み解ける力を養うカリキュラムへと成長した。
○ 地球気候変動など地球規模での環境問題も含んだ包括的なカリキュラムに成長した。
○ アクティビティのすすめ方が、1. 2. 3. 4. などの導入、展開、ふりかえり、まとめという「経験学習の四段階」的な構成として明確化された。
○ 幼稚園前から中学生の多様な対象に合わせるためのアイデアが、「発展」などの形で明確に示された。
○ もともとあった「思考スキル」が、科学振興会などの整理の枠組みなどから再整理され、強化された。
1975年に出版されたPLT木と学ぼうのガイドは、PreK-6幼稚園前から6年生対象と、7-12中学1年生から高校三年生対象のものと、二冊に分かれていました。それぞれ89個、88個のアクティビティが「環境の意識化」「木々の多様な役割」文化的情況」「社会的な視点」「自然の管理と生態系の相互依存」「生命維持システム」「ライフスタイル」の7章だてで構成されていました。1977年87年88年90年92年と改訂を繰り返し、毎年のファシリテーター育成人数に応じて、出版数を決定するというシステムが確立されて行きました。
その間にも、多くの州でPLTガイドをベースに州ごとのガイドも開発され、PLTネットワークがカバーしたいと願う範囲が拡大し、またアクティビティも洗練されていきました。
PLT事務局では1990年から、それらの内容も含めて、大改訂の準備に取りかかり始めていました。 PLT 日本事務局が翻訳にとりかかった1991年には、改訂の方向性も見えてきていましたが、まずは、基礎となるPreK-6ガイドの翻訳をすすめました。特に、野外教育指導者からのニーズに答えるには、学校教育カリキュラムとの対応が強調される改訂版よりよいと考えたからです。
しかし、ほとんどの要素が96のアクティビティに吸収されており、指導者育成としては「モジュール 野外活動20」を使う方法もあるのではないかと考えています。
PLTファシリテーターにはどのようにすればなれるのですか?
コースが6時間コースと12時間コースの二種類あります。12時間コースを受講したPLTファシリテーターは、6時間までのファシリテーター養成研修を開催することができます。
いずれのコースを受講したファシリテーターも、PLTのアクティビティを実践することができます。
PLTファシリテーターの資格を取るメリットは何ですか?
室内、野外の両方を活用した、大切な環境問題のトピックのほぼすべてに対応した多様なアクティビティ・ガイドを手にすることができます。また、しっかりとした教授法に基づいた指導法を身につけることができます。例え、単発のアクティビティの指導であっても、幅広いカリキュラムの中に位置づけられているので、見通しをもって、指導することができます。
受講費はいくらですか?
PLTガイド和訳版を購入していただくことが必要です。2009年5月以降は400ページのガイドを5000円で提供していく予定です。全国でファシリテーター養成研修を行うことができるPLTファシリテーターが20名ほどいます。
養成研修の主催者によって、その他の費用は違ってきます。それぞれの主催者にお問い合わせください。
ERIC事務所で行われるPLT研修は12時間研修、二日間で二万円(テキスト代別)です。
PLT研修はいつ、どこであるのですか?
ERICのホームページで最新情報を提供しています。年間25回ほど、開催されています。過去の実績も紹介していますので、主催者にお問い合わせください。
こちらのリンクから鍵付きページへ飛ぶことができます。
このコーナーは、PLTファシリテーターの方々に、よりよいPLT研修、環境教育指導者育成を推進していただける利便をはかるためのものです。
PLTガイドについての改善、修整情報
PLT研修開催のための広報素材等
PLTネットワークの新着情報などをお知らせしています。ご活用ください。
PLTファシリテーターズ・コーナー の目次
このコーナーでは、各地の登録ファシリテーターが実践で作成された資料を共有します。
ご活用ください。
PLT事務局より
Scat Dichotomous Key_Final「糞から動物を同定するための二択判定」です。
Scat Dichotomous Key_Final「糞から動物を同定するための二択判定」解説パワポです。
PLT世界の森林 「世界の森林地図」ポスター
PLT世界の森林 「生態系ゾーン」ポスター
PLTガイド#67 あなたの木の大きさは? 木の大きさワークシート
PLTガイド#68あの木の名前 木の観察ワークシート
佐藤敬一さんから
小学校の総合的な学習での森林環境教育
~2009清里ミーティング環境教育プレゼンテーション~
「#63 木は工場」
~2011年PLTコーディネーター会議での発表資料(日本語)~
「トガチュウの森」シナリオ
「トガチュウの森」キャラクター1
「トガチュウの森」キャラクター2
~佐藤さんが講習会で使用しているアクティビィ
(「シュルー氏の森」をアレンジした・Aクティビティ)~
「プーさんの森をデザインしよう!」提案書
「プーさんの森」背景
「プーさんの森」シルビカルチャー
「プーさんの森」森林計画
「プーさんの森」収支見積もり
~「#50 400エーカーの森」をアレンジしたアクティビティ~
井上博夫さんから
幼稚園・小学校における環境学習プログラムの実践のご紹介です。ご参照ください。
聾学校での活動報告
木と学ぼう概要
いきものがたり概要
ごみものがたり概要
たべものがたり概要
旬ってなあに
みずものがたり概要
生き物と学ぼう概要
2011年度実践より
PLT(木と学ぼう)幼児期の環境体験指導者講習会in 高松2011 2011年8月7日の記録
実践報告「描いてみよう! つながるいのち」
(2011年5月3~5日)
子どもの成長に豊かな環境体験を PLT(木と学ぼう)
ファシリテーター養成講座(2011年3月19-20日)の記録
佐藤宏幸さんから
『幼児期からの環境体験』ご近所散歩のアクティビティ・リスト(1)